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こんな方に適した治療法です
- 変形性関節症と診断された
- 人工関節手術は避けたい
- 治療しても 痛みのぶり返しが不安
- 他の再生医療では
効果に満足できなかった -
自分の細胞を使った治療
に興味がある - 長期的に関節の健康を守りたい
【高活性】幹細胞注射とは
安全性や採取が容易な点から、再生医療分野のなかでも多くの期待を集めるのが、患者さま自身の脂肪から採取した幹細胞を活用する脂肪由来幹細胞です。関節治療においては、炎症を抑制し、痛みや関節機能の改善が長期的に得られたという研究結果が複数報告されています[1]。当法人の症例研究においても、1年にわたって自覚症状の改善が認められています[2]。
しかし従来の脂肪由来幹細胞治療は、若く元気な細胞と老化細胞が混在する状態で培養するため、平均的な活性の細胞集団となってしまい、以下の2点が課題でした。
①効果の実感までに時間がかかる②効果にばらつきがある
そこで新たに開発されたのが、高活性化脂肪由来幹細胞(AASC:Activeted Adipose-derived Stem Cell)です。AASCは、特殊な技術で質の低い細胞を培養前に取り除き、元気で活発な細胞だけを厳選して培養します。これにより活性度の高い若い細胞集団となり、より高く安定した効果と安全性を実現します。※AASCは、東証プライム上場の再生医療ベンチャー企業であるセルソース株式会社が開発した、高活性な脂肪由来幹細胞です。
症例実績12,300例以上
活寿会グループでは関節の痛みに対し、数多くの脂肪由来幹細胞治療を行ってきました。この度、その経験を踏まえた上で幹細胞のさらなる効果向上を目指し、改良されたAASC治療を導入しています。※2015年11月〜2024年9月(当グループ調べ)
対象疾患
関節症やスポーツ外傷といった整形外科領域の疾患やけがにおいて、痛みや関節機能の改善といった効果を発揮します。
- 変形性関節症(手首・肩・股関節・膝・足関節)
- 腱板損傷
- 半月板損傷
- スポーツ外傷(靭帯損傷など)
- スポーツ障害(アキレス腱炎など)
【高活性】幹細胞注射の特長
高い組織修復力
従来の幹細胞より増殖力が高いことが分かっており、損傷した組織修復のより強力なサポート作用が期待できます。
安定した治療効果
従来は効果にばらつきがありましたが、均一で高品質な細胞のみ使用するため、効果が安定しやすくなります。
作用が長期間持続
細胞の働きを活用するため、一時的な痛みや炎症の抑制ではなく、長期にわたり改善効果が期待できます。
副作用のリスクが少ない
人工細胞ではなく、ご自身の脂肪から採取した幹細胞なので、拒絶反応やアレルギーの心配はほぼありません。
品質が維持された治療
厚生労働省の許可を取得した細胞加工施設に委託しており、一定の品質が維持された治療の提供が可能です。
幹細胞治療が有効な理由
幹細胞は多彩な能力と働きを持ちます。その作用から関節の痛みや動かしづらさなどの原因に対し、根本的な治療を施すことができます。
AASCは増殖スピードが速く、
老化しにくい
上記ような働きを持つ脂肪由来幹細胞ですが、老化した幹細胞は他の細胞も老化させる可能性があり、本来期待できる効果が得られないこともあります。しかし、高活性幹細胞のAASCは老化した細胞を取り除いて培養させたものです。若く元気な細胞が働くため、老化細胞が含まれるものより高い効果が期待できます。
実際、AASCは増殖スピードが従来の幹細胞よりも非常に速く、細胞の老化は進みにくいということが分かっています。
治療の流れ
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1 受診のご予約
混雑や待ち時間のないスムーズなご案内のため、当院は完全予約制となっています。
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2
MRI検査・医師の診察ご予約当日は、まずMRIで患部の状態を撮影し、医師が触診と検査結果を踏まえて診断します。
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3 脂肪の採取
治療を受けられる場合は、幹細胞抽出のため、豆粒ほどの脂肪を採取いたします。
治療を受けるかどうか迷われた場合は、一旦持ち帰ってご検討ください。 -
4 培養
厚生労働省認可の細胞加工センターに輸送し、幹細胞の厳選と培養を行います。
培養には6週間ほどお時間をいただきます。 -
5 治療
初診の際にご予約いただいた日時に再度ご来院いただき、AASCを患部に注射で投与します。
安全性と注意点
本治療の安全性について
ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応やアレルギー反応のリスクは極めて低く、安心して治療を受けていただけます。細胞加工は再生医療等安全性確保法に基づき、厚労省の許可を受けた施設で、厳格な品質管理基準にのっとって製造されています。脂肪由来幹細胞治療において活寿会では豊富な実績を有しており、その安全性は多くの症例によって確認されています。
本治療を受けるにあたって
症状の重さや体質などにより、効果には個人差があります。幹細胞が機能し始め、組織の修復が進むまでには、個人差はありますが、数週間から数ヶ月かかることがあります。注入部位に痛み、腫れ、発熱、だるさなどの症状が現れることがありますが、ほとんど一時的なもので、時間とともに消失します。妊娠中の方、特定の疾患をお持ちの方などは、治療を受けることができない場合があります。
費用について
費用については、料金ページにてご案内しております。また、当院の治療は自由診療になりますが、医療費控除制度が適応される場合があります。併せて内容をご確認ください。
よくある質問
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1回の治療で効果は出ますか?
効果には個人差がありますが、多くの方は数週間~数ヶ月かけて徐々に効果を実感されます。1回の治療でも効果が期待できますが、より効果を高め、持続させるためには、複数回の治療をおすすめする場合もあります。
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効果の持続期間はどのくらいでしょうか?
効果の持続期間も個人差があり、症状の重さや生活習慣などによって異なります。過去の活寿会グループの症例データでは、数年ほど効果の持続が見られるケースが複数確認できています。
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一般的な幹細胞治療とどう違いますか?
AASCは、東証プライム上場の再生医療ベンチャー企業であるセルソース株式会社が独自に開発した、高活性な幹細胞です。従来の幹細胞治療と比較して、
・組織の修復を促す力が強い
・効果がばらつきにくい
・より高い改善効果を期待できる
などの特徴があります。 -
高齢でも受けられますか?
年齢の上限はありません。
ただし、持病によっては治療が適さない場合もありますので、まずは医師にご相談ください。 -
手術経験があっても受けられますか?
人工関節置換術を受けたことのある方は難しいですが、それ以外の手術でしたら対応可能です。
- [1] Freitag, et al. Real-world evidence of mesenchymal stem cell therapy in knee osteoarthritis: a large prospective two-year case series. Regen Med. 2022 Jun;17(6):355-373.
- [2] 大鶴任彦ほか.: 変形性膝関節症に対するBiological healing 専門クリニックの実際とエビデンス構築. 関節外科. 2020: 39, 945.
- [3] OI Eseonu, et al. Homing of mesenchymal stem cells: mechanistic or stochastic? Implications for targeted delivery in arthritis. Rheumatology (Oxford). 2015 Feb;54(2):210-8.
- [4] S Al-Ghadban, et al. Adipose Tissue-Derived Stem Cells: Immunomodulatory Effects and Therapeutic Potential. Physiology (Bethesda). 2020 Mar 1;35(2):125-133.
- [5] Y Huang, et al. Immunomodulatory Mechanisms of Mesenchymal Stem Cells and Their Potential Clinical Applications. Int J Mol Sci. 2022 Sep 2;23(17):10023.